7人の大人 第八場

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7人の大人 第八場

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第八場

   木こりの家。大人たちが家の中で怠惰に過ごしている。

A そろそろ飯か?

B お腹すいたぁ。

C まだまだだなぁ。

D しかし、アレだなぁ。

E 何だよ。

F アレだよなぁ。

G アレかぁ。

D 静か過ぎてもさびしいもんだな。

A バカヤロウ! さびしいなんていうんじゃねぇ!

C そうだ! 全然さびしくねえぞ!

F さびしいって言うからさびしいんだ。

E 今度さびしいって行った奴は、飯抜きだ。

B それはさびしい。

G あ、言った。

B えー、今のは無しでしょ?

A じゃあ、今からな。

C ちょっと待て、最後に何回か言わせてくれ。

A いいだろう。俺も言っておこう。さびしいなぁ。

B さびしいなぁ。

C さびしいなぁ。

D さびしいなぁ。

E さびしいなぁ。

F さびしいなぁ。

G さびしいなぁ。

大人たち さびしいなぁ。

   姫がやってくる。

姫 何さみしがってるの? 私がいないと本当にダメね!

A 何だ! 何しにきやがった!

B 何か美味しいものを持ってきてくれたの?

C 急に来るな恥ずかしい!

D おお、お姫様。

E すっかりお姫様!

F あんまり変わって見えないけどな!

G こんなところに一人出来ちゃダメさ。

姫 大丈夫よ。お供の人と一緒に来たから。

A で、今日はなんの用だ?

姫 お隣の国の結婚式に行くのよ。

D げげ、まさかキモメン王子と結婚するのか?

F そんなの断固反対だ!

E そうだそうだ!

姫 いいえ違うのよ。隣の国の王子様が森で出会った女性の方と結婚をするのよ!

大人たち そいつはもしかして!

姫 だからみんなで行きましょう! 美味しいものや、好きなものを何でも買ってあげる

 から。

大人たち それはいいや! すぐに用意をするぜ!

姫 待って! 馬車に沢山お洋服を積んできたから、みんな好きな服に着替えて頂戴。

A やれやれ最後まで命令か。

姫 リチャード。あなたは警備隊長よ。

A はいはい。

姫 ヘンリー、あなたはコック長。

B え? いいの?

姫 しっかりと食べて味を学ぶのよ。

B はい。

姫 ハロルド、あなたは侍従長よ。女の人を追い掛け回さないように。

C へいへーい。

姫 スチュワートには美味しいお酒を選んでもらいたいわね。私にはさっぱりだから。

D はい、喜んで!

姫 エドガーは工房長ね。向こうのファッションを学んで欲しいわ。

E かしこまりました。

姫 ロバートは向こうで好きな馬を選んでいいわ。

F 本当に?

姫 ええ。ジョージはヤギを仕入れてもらおうかしら?

G 犬も欲しいな。

姫 いいわよ。さあ、急いで頂戴!

大人たち 了解!

   全員一斉に出口に向かって駆けて行く。大人たちの声だけが聞こえてくる。

A バカヤロウ! それは俺が着るんだ!

B もっと大きいの無いの?

C お前は赤でも着ておけ、青は俺んだ。

D ベルトはしたほうがいいと思うか?

E そっちよりもこっちのほうが似合わないか?

F 楽しみだなぁ。

G これは俺んだ!

A 何? ふざけんな! じゃあ、アレで決めるか?

大人たち おう!

姫 取った!

大人たち え~~~~!

   徐々に暗くなり閉幕。

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7人の大人